忍者ブログ
日々、散文。好きなもの三昧。ナルトとか野球(巨/人・ワク)とかサッカー(俊/輔)とか(本誌ネタバレあり。ご注意ください)
Posted by - 2025.10.07,Tue
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Posted by りい。 - 2008.03.19,Wed
昔の日記あさってたら、なんと封/神なSSも書いてたってことで、懐かしんで…。ちなみに私は、発天です…(笑)

何処に行くでも何をするにも、いつでも心に親父が居た。
いつか越えて、いつか褒められるんだと幼い頃からずっと思っていた。
だからこそ、悩んだあげくに道士の道を選んだ。
その想いは変わることなく、ずっと一番奥深いところに在る。


でも。



不安定になっていることは、間違いない。
親父が封神された。
残された。

「王さま」

駆け寄る人は違う、人。
声に振り向く。よぉ、と片手をあげる。
夜。
護衛、という立場から王さまの近くに居ることが多くなって、会話が増えた。
接触が増えた。
そうなると不思議なもので、近くに居ることが当たり前になってくる。
其れでも。


「天化?」

「あ?」

「あ、じゃねぇだろー。どうしたんだ、お前?」

「別にどうもしないさ。王さまこそ、怪我大丈夫さ?」

「痛い」

「なら、とっとと寝るさ。みんなの王さまなんだから」


怪我。腹を貫いたのは、敵の刃で。
護衛で在りながら間近に存在できなかったことを悔やんだ。
すぐさまに駆け寄りたかった。
けど、其れは叶わない。
近くには他の人。
馬を走らせ、彼を支えたのは、違う人。






「・・・血が止まらないさ」



天幕の外。
煙草をふかす。
明日の朝には、きっと全てが終わっている。
俺っちのなかの全て、が。
明日になれば、わけのわからないこの痛みともさよなら、だ。



血、が止まらない。
体中の血がなくなろうとしている。
ドクドク、と脈打ちながらも流れ出る。


さっき、彼女が入っていった。
多分、これからの王さまを支える大切な、人。


「もう、俺っちの役目は終わったさ」


王さまにとって、もう不必要となった。
そうして、裏切る。
そうして、果たし、そうして朽ちる。
もうそれしか残っていない。
わかっている。



けど。





「もうすこしだけ・・此処に居ても、いいさ?」



彼の声が聞こえる。
彼の気配を感じる。



この空間が最後の、まほら。

PR
Comments
Post a Comment
Name :
Title :
E-mail :
URL :
Comments :
Pass :   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
カレンダー
09 2025/10 11
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
フリーエリア
りい。の最近読んだ本
最新コメント
[11/08 タマ]
[11/06 ひまわり@花畑のチョウチョ]
[06/18 kanata]
[03/13 よしみ]
[03/10 鷺沼圭]
アクセス解析
カウンター
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
忍者ブログ [PR]