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日々、散文。好きなもの三昧。ナルトとか野球(巨/人・ワク)とかサッカー(俊/輔)とか(本誌ネタバレあり。ご注意ください)
Posted by - 2025.10.08,Wed
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Posted by りい。 - 2008.03.19,Wed
ってことで、封/神第二弾。たいこーぼーとてんかなお話し。

不意に、怪我をした。
其処から滴り落ちる、赤い色。







「大丈夫ですか?」

慌てた面持ちで、問い掛けてくる。
なんでない、と言い捨ててひとり誰も居ない場所へと足を向けた。


怪我など、何度もあった。
これまでも幾度となく、血を流すことはあったというのに。
不意に思い出してしまった面影に、心が掴まれる。


まだ、終わっていないというのに。
立てられた計画。
封神計画。
初めて、耳にした頃は今と心持が違っていたと思う。
それ程までに、憎んでいたのかもしれない。
でも、今は。


「・・・疲れているのかのう」


思考が低いほうへと流れ出しているのが、わかる。
あの頃のことを思うだ、なんて。
多分、と思うことはある。
全てが仕組まれたことなのかもしれない、と思うことがある。
それでももう後戻りは出来ない。
それ程までに、犠牲を払った。
大切な人々を失った。
封神された。


血、が流れる。


手を当てると、鼓動の振動が伝わってきて。
ふと、また思ってしまう。
彼の人。


呪い。
止まることのない、血。
体中の血が全て流れ落ちるまで止まらない、呪い。
短い時間ではない。
確実に体内から消え行く其れを彼はどんな想いで見ていたのか。
なにを思っていたのか。
なんでもない風を装ってはいたが、なんでもないようにいつものように立って笑っていたが。
気付いていたはず、だ。
自分の体の変化に。
其れを隠しながら、笑いながら、胸に強い想いを秘めながら。



「・・・・ん、か・・」


思わず、僅かながらも声になってしまった名に思い浮かべたいた人が其処に居るような気になって。
手を伸ばしてしまう。




最後の刻。
この腕の中に居た。



彼の人。


名を、黄天化といった。

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