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日々、散文。好きなもの三昧。ナルトとか野球(巨/人・ワク)とかサッカー(俊/輔)とか(本誌ネタバレあり。ご注意ください)
Posted by - 2025.10.07,Tue
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Posted by りい。 - 2008.03.19,Wed
第三弾(笑)原作、読みたくなってきた(笑)これはせんぎょくとたいこーぼー的なてんか話し。

炎が燃え盛る。


空高く。


星に届けと、空高く。



『(無題)』




戦が終わった。
皆が喜び、皆が騒ぐ。
酒が交わされ、会話が弾み。
これからの未来を語る。
未来、を語る。



「蝉玉ではないか?」


掛けた声に振り返ったのは、間違いなく蝉玉だった。
雰囲気が違うと思ったのは、髪を下ろしている所為だけではないことが容易にわかった。


「どうしたのじゃ、このような場所で。皆のところには行かないのか?」

問い掛けながらも、距離を縮める。
近くへと。

「そんな気分じゃないのよね」

ふと、笑みを象った。
やはり、違うと思う。
いつもなら先陣をきって騒ぐ彼女がひとりで居る。 



その理由を知っている。 


「確かにね、今日は戦が終わっためでたい日なんだろうけど・・・」

長い髪が風に靡く。
それをそっと手のひらで抑えて、言葉を続ける。


「ねぇ、太公望」

「なんじゃ」

「誰も何も言わないけど・・・あの子、居なくなっちゃったんでしょ?」

「・・・」

「私にだって哀しむ権利くらいあるでしょう」

髪を押さえながら、天を仰ぐ。
遠くをみつめて、目を細める。


「・・・結構、助けてもらったり優しくしてもらったりしたわ。子供だと思っていたけど、意外といい男だった・・・」


あ、ハニーには内緒よ、と憂いを帯びたままの瞳で、笑う。


「『あーたは笑ってる方がいーさ。その方がおれっちも安心するさ』って言われたの。ハニーが捕まってどうしようもなくなって泣きたくなった時にね。これでも懸命に隠してたんだけど、ばれちゃってたみたいで・・驚いた。あの子、そーいうの鈍感そうなのに」

「蝉玉・・」

「なのに、ありがとうの一言も言わせてくれないなんて・・いい男だけどひどい男よね。ね?そう思わない、太公望」

天を仰いだままの瞳が、こちらへと向く。
髪を割いていた指先を、頬へとあてる。

「これでも結構、泣きたいのよね」


でも。


「今日は泣かないって決めてるの」


彼が、笑っていたほうがいいっていうから。


「だから・・・ねぇ、太公望」

「なんじゃ?」


「あの子の最後を教えてくれない?」



「そうだな」




そうだな、と答えたけど実際、わしも事の経緯を知るわけではない。
知っているのは、最後の場面。
本当に本当の最後の場面。
貫かれた、剣。流れる、血。
抱きしめた体はすでに冷たくなっていた。
わしが着くまでの間。其処で何があったのか。紂王も封神してしまった今となっては、誰も知るものは居ない。
戦って何かを残して死にたいと言った。
切実なまでの叫びをわしは否定しなければならなかった。
結果。天化は封神した。

「本当に・・良かったのか?お前は・・」

わしはどうすればよかった?

「天化・・」

わしはお前から大切なものを奪ってばかりで、何一つとしてお前にしてやれなかった。

朝日が挿したあの時。
駆け寄り、抱きしめた、あの刻。
お前は最後になにを伝えたかったんだ?



なぁ、天化。



+----------------------------------------------------+
てか、言葉遣いがわからん(爆)
ちなみにりいは、発天で太天です(笑)
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